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新種のゴカイ「ケショウシリス」を発見 ウミウシに擬態する世界初のゴカイ 名大など

A~Dがケショウシリス、Eがウミウシ

名古屋大学の自見直人講師ら4機関の国際研究グループは29日、ウミウシに擬態する新属新種のゴカイを三重県の菅島(すがしま)などで発見し、新属新種の「ケショウシリス」と命名したと発表している。ウミウシに変装するゴカイは世界で初めての発見となった。学術誌「サイエンティフィック・リポーツ」に同日付で掲載されている。

ケショウシリスはサンゴの仲間である「ウミトサカ」に生息する。ウミウシのような見た目をしており、毒をもつ生物に化けることで、外敵から身を守っていると考えられる。ケショウシリスに毒はない。

ケショウシリスの「ケショウ」は化粧からとった。グループによる調査では、菅島と和歌山県串本(くしもと)町、ベトナムで見つけられている。自見講師らは「ケショウシリスを用いて生物の擬態がどのように進化してきたのかが明らかになっていくと期待する」としている。