文教速報デジタル版

BUNKYO DIGITAL

文教速報デジタル版

BUNKYO DIGITAL
AIを用いた脳容積解析ソフトウェアを開発 測定効果を得るまでのコスト削減 順天堂大

研究で開発した解析法の結果画面

順天堂大学の後藤政実先任准教授らと富士フイルムの共同研究グループは、認知症診断などでニーズが高い「MRIによる脳容積解析」を簡単に実施できる技術を開発した。

脳の萎縮はさまざまな脳疾患で生じることが知られており、その代表的なものにアルツハイマー型認知症がある。認知症診断でMRI撮影を使うケースがあるが、解析するためには特別なソフトウェアを購入しなければならない。研究ではAIを用いることで簡単・短時間に脳容積解析を可能とすることを目指した。

実験では脳を107領域に分けた人体脳「アトラス」(※)を作成した。これを基に脳を細分化して各領域の容積を算出できるAI技術を開発。信頼性を確認するため、11人の健常者を3種類のMRIで撮影。精度と再現性を従来法と比較した。

その結果、これまでよりも精度・再現性が優れていることが証明された。さらに、従来法と比較し、測定結果を得るまでのコストを削減しており、MRIを用いた解析が簡便に実施できることが期待できるという。

研究グループは「この脳容積解析に必要な画像データは世の中に多く存在しているが、これまで用いられた画像は限られている」とし「開発した AI 技術により、多くの画像を解析することで、疾患の鑑別や予防医学における新たな知見を生み出すことが可能になる」と紹介している。

※アトラス

3D人体脳。プラットフォーム「ギットハブ」(https://github.com/)で「JTD-Boggle-107」として公開されている。