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アルツハイマー型認知症の症状 神経活動の時間短縮が一因 東大など

東京大学と国立精神・神経医療研究センター、米ブラウン大学のグループは、統合情報処理を困難にした結果、大脳全体に広がるシステムの活動を不安定にし、アルツハイマー型認知症の症状を起こしている可能性があると発見している。12日付の「ブレイン・コミュニケーションズ」で掲載した。

アルツハイマー型認知症は脳の一部が萎縮することで生じると知られている。また、注意力の低下など記憶障害以外の症状があるという実態もある。だが、脳神経がどのように非記憶系の症状を引き起こしているのかは分かっていない。

研究によると、左の頭頂葉にある角回という領域の神経活動タイムスケールが、アルツハイマー型認知症患者の脳では短くなっていることが明らかになった。さらに、大脳ネットワークの活動でも、当事者では正常群よりも時間が短縮していた。

研究グループは「これまで明らかになってなかったアルツハイマー型認知症の非記憶系の症状が、左頭頂葉の変性と活動異常によって引き起こされている可能性を示唆している」と説明している。