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木材はうつ病治療に有効なのか? 木の香りが効果あり 東京慈恵会医科大など

東京慈恵会医科大学と住友林業、バイオマーカー開発などを行う「BrainEnergy」は5日、うつ病に対する木の効果を解明する研究の成果を公表した。木材が周囲にある環境は、うつの治療に有効であると示唆されている。

研究ではうつ病患者20人に、同じ広さの心理療法室を用意。床と壁、机にスギ材を使用した部屋とそうでない部屋に10人ずつ入ってもらいそれぞれの影響をアンケートで調べた。

それによると、木材の香りの好ましさは、抑うつや不安の傾向が強いほど大きかった。また、部屋が木で作られているか、そうでないかについては差が見られなかった。

グループは「うつ病では必ずしも薬物療法の実証度は高くない」と指摘。「植物や木材と言った自然の要素には、抑うつ・不安の軽減効果が期待されている」とコメントした。「より多くの人々に対しより良いサービスの提供、より快適な空間づくりを目指す」としている。