コラーゲンマイクロナノファイバー
北海道大学とゼラチンの製造販売を行う「新田ゼラチン」は、コラーゲン繊維に似たナノ構造を持つ「コラーゲンマイクロナノファイバー」(コラーゲンMF)を紡糸(ぼうし)する技術を開発した。人工腱としての利用に十分な強度を備えており、医療機器の未踏領域を開拓できると説明している。
コラーゲンMFの紡糸技術として研究されてきた「湿式紡糸」に、材料が固まる前に引っ張って伸ばす工程を組み込んだ。従来の方法で延伸しようとすると切れてしまうが、新たに開発した延伸可能なコラーゲン水溶液で可能とした。新たな技術により、紡糸の高速化やコラーゲンMFの微細化、硬さと強度の向上などが見られている。
グループは「本技術の活用により、硬くて丈夫なコラーゲン材料を開発することで、医療機器の未踏領域をコラーゲンにより開拓できる」と評価。「コラーゲンMFを基材とした医療機器の開発が進むことを期待している」としている。