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ミダレカメノコキクメイシの形態多型 新種であると判明 宮崎大×琉球大×九大

ヘンゲカメノコキクメイシ

宮崎大学と琉球大学、九州大学の研究グループは、和歌山県から台湾北部に生息するミダレカメノコキクメイシの形態多型の一つが新種であると判明した。赤色や茶色、緑色といった色を有しており、以前から「ヘンゲカメノコキクメイシ」という和名で呼ばれており、その名前を学名に記載している。

ミダレカメノコキクメイシは日本の非サンゴ礁域に生息している種と報告されているが、変態変異があることが知られていた。そこで、グループは分子系統解析と携帯観察を行った。

その結果、個体間の溝がないことや大きさなどで明確にミダレカメノコキクメイシと区別できた。宮崎県や熊本県、長崎県などで確認された一方で、沖縄県では認められなかったことから、九州以北と台湾北部特有の種であると考えられた。

グループは「宮崎県でのサンゴ研究が日本の温帯域に生息するサンゴの貴重性の発信元となることで、宮崎県や他の日本の非サンゴ礁域の海域の今後の環境保全を考えていく上でも重要な発見である」としている。