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注目される「たんぱく質分解薬」の効果を促進する新原理 がん治療効果向上に寄与 星薬科大

星薬科大学の大竹史明准教授らは次世代の創薬として脚光を浴びる「たんぱく質分解薬」の効果を向上させる新原理を発見した。2日付の英科学誌「ネイチャー・コミュニケーションズ」に掲載されている。

研究グループはたんぱく質分解薬の一つである「BRD4」を使って、この分解を促進する化合物群を探索した。その結果、既知の阻害薬を事前に投与することで、たんぱく質分解薬の効果を向上させることに成功したという。

さらに、阻害薬の標的となるたんぱく質はBRD4の分解のステップで抑制的に働いていることが分かった。がん細胞を用いると、細胞の死が促進されることが判明している。

研究グループは「化合物の利用によって、がんなどに対する分解薬の効果を高効率化・高精度化していく」と期待を寄せている。