名古屋大学の田村高志准教授らの研究グループは、約8万人の参加者の追跡調査データを用いた研究として、小魚の摂取頻度と死亡リスクの関連を調べた。小魚を食べる食習慣が女性の全ての死因を含む死亡(全死亡)とがん死亡のリスク低下と関係することを発見している。
先行研究で魚を食べる習慣が全死亡と循環器系疾患、がんによる死亡の確率を下げる可能性が示されていたが、その研究はされてこなかった。そこで、グループはおよそ8.1万人の9年間の追跡記録に基づき、小魚摂取頻度と死亡リスクとの関連を評価している。
それによると、「月の接種回数が1~3回」の群は、「ほとんど食べない」集団と比べて0.68倍に減少していた。がん脂肪は0.72倍に下がっていた。男性でも全死亡とがん死亡リスクを低下する傾向が観察されていたが、統計学的に有意ではなかったという。
田村准教授らは「小魚をたくさん食べる習慣が女性の全死亡およびがん死亡のリスクを低下させる可能性を示した」と説明。「私たちの普段の食事に小魚を多く取り入れることの重要性を提案している」とした。