文教速報デジタル版

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昨年12月1日の巨大な赤いオーロラ 磁気嵐中に起きた特異なオーロラ爆発が要因 極地研など

北海道の異なる地点から撮影されたオーロラ=撮影:(a) KAGAYA⽒、(b) 佐野康男⽒、(c) 滝本彰洋⽒

国⽴極地研究所の⽚岡⿓峰准教授と名古屋⼤学、東京⼤学の共同研究グループは、昨年12月に北海道にて肉眼で見られるオーロラが発生した理由を調査した。太陽風密度が濃かったために、磁気圏が小さくなり、磁気嵐中に起こったオーロラ爆発の影響を日本から観察できる良いタイミングであったとしている。

グループによると、オーロラの発光高度は400~600㎞であった。これは通常の高度である200㎞よりも高い位置であり、北海道の広い地域から観測された要因の一つであるという。

この現象は、太陽⾵密度が極めて濃かったために、磁気圏が⾮常に⼩さくなっており、磁気嵐中に起こった特異なオーロラ爆発の直接的な影響を⽇本から観察できるという絶好のタイミングであったと考えられている。

⽚岡准教授らは「これまでは磁気嵐の規模との対応で考えられていたオーロラの状態というのも、磁気嵐中のサブストームというもう⼀段複雑で現実的なプロセスも考慮して⾚気の古記録を読み解く⼿がかりを得たとも⾔える研究成果だ」としている。