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心拍数を自分で管理する実験をラットで実施 精神疾患治療やメンタルヘルス向上に寄与 東大

東京大学の吉本愛梨大学院生らの研究グループは、生理機能を認識させ随意的に制御できるようにする「バイオフィードバック訓練」を積むことで自分の心拍数を下げられるようになることを実証し、脳から心臓に命令が送られる仕組みを解明した。メンタルヘルス向上や精神疾患治療への応用が期待されている。21日付の米科学雑誌「サイエンス」のオンライン版に掲載されている。

グループはラットに心拍バイオフィードバックを施す訓練を実施した。すると、30分以内に心拍数を減少させることを学習し、5日後には50%減らしたという。また、低心拍を2週間維持することに成功した。これは、不安行動を少なくすることにもつながった。

吉本大学院生らは「循環器疾患や精神疾患の治療、ストレス管理に応用可能で、心拍フィードバックの効果を最大化するための技術改良や特定の神経回路をターゲットとした新たな治療法の開発に寄与する可能性がある」と説明。「不安の軽減、メンタルヘルスの向上、アスリートのパフォーマンス向上などが期待される」としている。