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生まれてから10億年以上たつ4惑星を発見 地球半径の2倍以上 自然研と東大

惑星軌道のイメージ図。左下以外の3つは楕円軌道となっている=アストロバイオロジーセンター提供

自然科学研究機構アストロバイオロジーセンターと東京大学のチームは、宇宙望遠「TESS(テス)」と地上望遠鏡の連携観測によって、10億歳以上になる年老いた4つの赤色矮星(わいせい)の周りで、地球と海王星の間のサイズである惑星を発見した。

研究チームはミニ・ネプチューンと呼ばれる地球と海王星の間の大きさをもつ惑星を4つ発見した。それぞれは地球半径の約2~3倍程度の大きさであり、質量は最大でも地球より20倍小さいと分かっている。地球のような岩石惑星ではない可能性が高いと推測された。

一般的に矮星を回る惑星は重力の影響を受けて、楕円を描いていた動きが円軌道に変化していくことが知れられている。だが、10億年経過したこの星の惑星は楕円形で周回し続けていた。したがって、重力による効果を受けにくい構造をしている可能性もあるという。

チームは「今後の詳細な観測でミニ・ネプチューンの内部組成や大気への理解が進む」と期待を寄せている。