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かずさDNA研が多機能DB開発 世界最多種の植物ゲノム情報を提供

かずさDNA研究所は、多数の植物のゲノム関連情報を幅広い利用者に向けて提供するデータベース『Plant GARDEN(プラントガーデン)』(https://plantgarden.jp)を開発した。

食糧問題や生物多様性維持など様々な観点から、植物研究への期待が世界的に高まっているなか、重要な基盤となるのがゲノムの情報。近年のDNA分析技術の急速な進歩を受けて、これまでに1000種を超える植物で全ゲノムの塩基配列が決定され、これをもとに遺伝子やDNAマーカーなど、ゲノムに含まれる有用な情報が多数公開されている。

しかし、これらの情報の多くはあちこちのデータベースに散らばっており、利用しにくい状態だった。

この状況を改善するために、かずさDNA研究所は、多数の植物のゲノム関連情報をまとめて、使いやすく提供するデータベース『プラントガーデン』を開発した。このデータベースを使えば、幅広い利用者が植物ゲノムに含まれるさまざまな情報に簡単に触れることができるようになる。

その結果、ゲノムや遺伝子の多様性の理解が進み、育種プロセスの加速や生物多様性の維持など人々の暮らしや地球環境の保全に貢献することが期待される。

研究成果は国際学術雑誌BMC Plant Biologyで、8月12日にオンライン公開された。