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群馬と栃木で新種のヨウスコウカワイルカの化石を発見 栃木県は世界最古

(左)群馬県産(右)栃木県産=群馬県立自然史博物館提供

群馬県立自然史博物館は16日、群馬と栃木県から発見されていた2つのイルカの化石が新種のヨウスコウカワイルカ科であると発表した。「エオリポテス ジャポニクス」と名付けられ、栃木県で新種のイルカ化石の発見は初となる。

群馬県産の標本は約1100万年前の地層から発見されており、ヨウスコウカワイルカ科としては世界最古となる。くちばしの骨から種類を特定し、他の仲間よりも翼状(よくじょう)骨のくぼみが顕著に小さいという特徴があり、前上がく骨と鼻骨(びこつ)も接していたことから新種と断定したという。

群馬県産の発見者である中島一氏は「発見した時は、これまで見つけた化石とはちょっと特徴が違うなと思ったが、頭の骨の一部しか残っておらずたいしたことのない化石だと思っていた。まさか新属新種になるとは」と驚いた。

栃木県産を見つけた濱田幸典氏は「新種として報告されて、大変嬉しい。発掘・報告等に関わってくださった方々に心より感謝申し上げる」とコメントしている。