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免疫を調節できる化合物「EM982」を発明 耐性菌が発生する危険なし 新潟大×北里大

新潟大学の齋藤瑠郁大学院生や土門久哲准教授らの研究グループは、新たな免疫を正常な働きに調節できる薬「EM982」を報告した。耐性菌を生み出す危険性もない薬剤としての活躍が期待されている。

免疫を正常に調節する化合物として「抗菌薬マクロライド」が知られるが、この薬剤耐性菌の激増により使用制限が課せられている。一方で、この優れた副作用である低下または上昇しすぎた免疫応答を調節する「免疫調節」は重宝されてきた。

研究グループは抗菌作用のないマクロライドを合成し、免疫調節作用だけを残した化合物「EM982」の選出に成功したという。今後は、治療効果の検証を行って抗菌作用がなく耐性菌を生み出す怖れのない調節薬としての可能性を解析していく予定だ。