東北大学の佐藤修正教授とオーフス大学の研究グループはマメ科植物「ミヤコグサ」を用いて、植物品種や土壌微生物群集、土壌環境の3つの要素とそれらの相互作用が植物生育に及ぼす影響を実験室内で評価した。品種ごとに土壌の微生物群集をマネジメントすることが農業生産を最大化する上で有効であるとしている。
研究グループは植物品種と土壌微生物群集、生育環境を自由に設計可能な環境を作り出し、これらが植物の生育と根から生み出される微生物に与える影響を評価した。
その結果、植物品種と土壌微生物群集の組合せ効果が土壌微生物群集単体よりも大きいことが明らかとなった。これは、品種ごとに微生物との相互作用効果が異なることが分かった。
研究グループは「どのような遺伝子型を持つ植物品種が土壌微生物群集と出会うかどうかが、植物が生育するのに重要な要素である」と結論付けている。「絶滅危惧植物の生息域外保全を行う場合に役立てられる可能性がある」とコメントした。