文教速報デジタル版

BUNKYO DIGITAL

文教速報デジタル版

BUNKYO DIGITAL
ヒト胎児の性差は受精後9週目には存在 「胎児期で男女差が分からない」という定説覆す 京大×滋賀医大×島根大

ヒト胎児の男女差イメージ

京都大学の金橋徹助教らと滋賀医科大学、島根大学のグループは、受精後9~23週のヒト胎児のMRI画像を取得して性差を検討した。これまでの報告よりも早い9週目から骨ばん上口の前後径や恥骨下角、坐骨棘(ざこつきょく)間径などに違いが認められたとしている。

性差がいつから現れているかを探る研究では主に受精後20週以降の胎児を対象としており、その前の解析は十分でなかった。そこで、一次骨化が開始する受精後9週からの胎児標本を用いて確認することとした。

グループは胎児の性別は外生殖器の肉眼観察から判定した。頭殿長が50~225mmまでのヒト胎児標本72 体(男児34体、女児38体)のMRI画像を取得して、解剖学的特徴をもつ2点間の距離や角度を21カ所判定した。

それによると、骨ばん上口の前後径、それに対する横径の比や恥骨下角、大骨ばんの横径に対する坐骨棘間距離の比に有意な性差が確認されたという。金橋助教は「成果で得られた新しい知見は、胎児期のヒトの骨ばんでは性差は十分には分からないと考えられてきたこれまでの定説を覆す」と大きく評価している。