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低所得よりも高所得者の有病率が1割以上小さい 女性は「肥満」男性は「飲酒」が修正可能リスク 東京医科歯科大

東京医科歯科大学

東京医科歯科大学の相田潤教授らは、京都大学、大阪国際がんセンターと共同で、日本人の健康格差を分析した。高血圧の格差拡大や肥満が修正可能なリスク要因であると明らかになっている。原因を改善することで、健康格差を縮小できると説明している。

研究グループはメタボ検診に参加した40~74歳の約1億人のデータを用いて解析した。市町村の平均所得を社会経済状況の指標として利用している。

それによると、高血圧の有病率は高所得者の男性33.3%女性21.5%で、低所得者の男性(48.6%)と女性(40.2%)よりも低かった。所得が少ないほど不健康な行動や肥満が多い傾向にあるが、女性は高いほど喫煙や飲酒が多くなっている。

修正可能なリスク要因が説明する割合は、女性は「肥満」が最も多く、「運動不足」「喫煙」の順で続いた。男性は「飲酒」が最多。次に「肥満」「運動不足」の順であった。

研究グループは「職場での健康的な食事の提供や禁煙と禁酒につながる税制、運動する余裕ができる勤務時間など人々を取り巻く環境へのアプローチが大切だ」と指摘している。