文教速報デジタル版

BUNKYO DIGITAL

文教速報デジタル版

BUNKYO DIGITAL
鉄道の新駅開業で医療費10万円減? ビッグデータを用いて分析 大阪公立大

大阪公立大学の加登遼講師らのグループは、鉄道の新駅開業による医療費の削減効果を分析した。2018年から運営される大阪府のJR総持寺(そうじじ)駅を基に調べたところ、4人に1人あたりの医療費支出が約10万円少なくなっていたことが判明している。

研究グループは匿名化された800万人のメディカルビッグデータを用いて、駅がなかった場合のまちの変化を解析した。

その結果、JR総持寺駅の近隣エリアでは、新駅開業後の4年間で1人あたり累積医療費支出が9万9257 円ほど減少していたことを推計した。これは、鉄道の新駅開業が医療費を抑制していた可能性を示す意義のある発見だという。

加登講師は「研究は、少子高齢化に伴う人口減少を迎えた大阪において、医療費支出という観点から、まちづくりの社会的インパクトを評価することを可能にした重要な成果だ」とコメントしている。