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野菜を「かむ」ことが血糖値に影響? インスリンがより多く分泌 早大とキユーピー

早稲田大学

早稲田大学の宮下政司教授らとキユーピーの研究グループは、野菜を咀嚼(そしゃく)して食べることで、食後の血糖値を下げるホルモン「インスリン」が分泌され、それを促す「インクレチン」が食後の初期段階で刺激されていることを発見した。

固体や液体など野菜の形状の違いによって、血糖値に及ぼす影響が異なることが報告されている。だが、咀嚼の有無が、食後の血糖値などに与える効果は不明であった。そこで、野菜をかむことによる糖代謝の変化を調査した。

研究では19人の男性に、かんで食べる方法とそうでない場合の2条件で野菜を摂取してもらった。3時間で8回のタイミングで、採血を行い血糖とインスリン、インクレチンの濃度を調べている。

それによると3時間の間では、インスリンとその分泌刺激ホルモンが咀嚼条件で高い値を示した。また、45~90分の時間帯で特に分泌刺激ホルモンは高値を表している。一方で、血糖には明らかな違いが確認されていない。

宮下教授らは「野菜を『かんで食べること』で増えたインクレチンは、食欲にも関わるホルモンであるため、今後、日常生活の中で『ゆっくりとよくかんで食べること』を実践することで、食事の摂取量や体重にも影響があるか否かについても調査していきたい」と意気込んだ。