全塗布プロセスによる超薄型光脈波（ＰＰＧ）センサー

理化学研究所の福田憲二郎専任研究員らの研究グループは、有機太陽電池と有機光検出器、有機発光ダイオード（ＬＥＤ）を集積することで自己給電式の超薄型光脈波（ＰＰＧ）センサーを開発した。超薄型有機電子デバイスの生産の向上に貢献すると期待される。

グループは材料を溶媒に溶かして基板上につける「塗布プロセス」で作製した有機ＬＥＤと有機光検出器をベースにした光脈波センサーが、厚さ１マイクロメートルの超薄型基板上に作られ、蒸着電極を用いた従来型と同等の性能と長期間の安定性を確認した。

これを大面積の全塗布プロセスで作製された３層デバイス構造の有機太陽電池と統合することで、自己給電式の超薄型光脈波センサーの実現に成功している。

グループは「発電、発光、光検出という複数の機能を統合した超薄型有機光電子デバイスの生産性の向上を実現するための有望な手段となる」と期待を寄せている。