文教速報デジタル版

BUNKYO DIGITAL

文教速報デジタル版

BUNKYO DIGITAL
皮膚疾患のオンライン診療は正確なのか? 専門医は約8割、選考医5割、内科専門医3割が正しい 新潟大調査

新潟⼤学の阿部理⼀郎教授らの研究グループは、⽪膚疾患のオンライン診療においてその精度を医師の専⾨分野別に検証した研究成果を報告した。皮膚科専門医の正確率は80%を超え、炎症性皮膚疾患などが特に高い正診割合を示している。

オンライン診療が⼀般的になりつつあるが、その診断において⽪膚疾患を正しく評価できるかについて医師の専⾨分野別に精度を検証した研究はなかった。そこで、皮膚疾患診断の性能を皮膚科専門医、専攻医、内科専門医の間で比較検証した。

研究では患者18人の状態を計18人の医師に、ビデオ通話システム「Zoom」を使って中継した。医師は画面を通じて皮膚病変を観察し、年齢と性別、病気の経過などの情報とあわせて判断した。この結果を基に精度を調べている。

それによると診断の正確性は皮膚科専門医がおよそ83.3%。専攻医は53.7%、内科専門医は27.8%だった。皮膚科専門医が他の医師と比べて、高い精度となることが分かっている。

皮膚科専門医が約8割の正診率を発揮した疾患として乾癬(かんせん)と炎症性⽪膚疾患、遺伝性⾓化(かくか)症などが明らかとなっている。

研究グループは「今後、よりさまざまな⽪膚疾患の診断精度を検証することで、遠隔⽪膚科医療の適正な促進につなげていくことが望まれる」とコメントしている。