文教速報デジタル版

BUNKYO DIGITAL

文教速報デジタル版

BUNKYO DIGITAL
立教大院生らの論文、コンピューター分野の国際会議「CVPR2024」で採択 画像AIとCAMが最先端アルゴリズムに匹敵

立教大学の安木駿介大学院生と瀧雅人准教授の論文がコンピューター分野の国際会議「CVPR2024」に採択された。6月17~21日まで米ワシントンで開かれる同会議で発表される予定だ。画像AIと昔からあるアルゴリズムを利用することで、最先端のものに匹敵することを証明している。

研究では、画像AIモデル「ラージカーネルCNN」が高い位置特定の性能(WSOL)を示すことが明らかにされ、さらにその要因が徹底的に解析されている。まず、既存の見解の妥当性について検証するため、有効受容野サイズがWSOL性能を向上させるかどうかを調査。その結果、有効受容野が性能向上を導く従来の見解を支持しない成果が提示された。

両者は解析により得られた数々の発見を報告。現代的なラージカーネルCNNでは古くからのアルゴリズム「CAM」が抱えていた問題点が解消されていることを明らかにした。CNNとCANを組み合わせることで、情報を過不足なく捉え、位置特定の性能を高められているという。

安木大学院生らは「高い信頼性を備えたAIが得られれば、未知の科学的知識をAIから引き出したり、AIが学習から獲得した知見をAIから直接学ぶことができるなど、幅広い活用が期待できる」とし「人間社会のより深い部分で役にたつAIを見据えて、今後も研究を進めていく」とコメントしている。