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順天堂大、BMI療法を研究開始 脳波でロボットを動かして神経を強化 手首運動の機能改善に貢献

順天堂大学の藤原俊之教授は、脳卒中後上肢麻痺の手指運動機能の回復に対する新しい治療として脳波で機器を操作する「ブレイン・マシン・インターフェース(BMI)」を用いた治療の効果に関する研究を開始した。

脳血管疾患で脳の神経細胞が障害されると、脳の信号が上手く伝わらなくなり、手足の麻痺が生じる。脳卒中の場合、手指の麻痺が日常生活レベルまで回復するのは2割程度にとどまるとされる。

藤原教授はBMIを使って患者に手を動かすイメージをしてもらい、その通りに繰り返し手指をロボットで動かすことで神経活動を強化できるという。BMI治療は、脳の神経活動を変えることにより手指運動機能を改善させる可能性のある新しい治療法だ。

藤原教授は「研究により少しでも多くの脳卒中後遺症に悩む患者の回復に寄与できれば」とコメントしている。