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ガラクトースバイオセンサー「GALDAR」 理研研究チームが開発 糖代謝解析を可能に

理化学研究所のユ・サガンリーダーらの研究チームは、ショウジョウバエを糖代謝研究の個体モデルとして細胞内のガラクトースを計測するバイオセンサー「GALDAR」を開発した。オープンアクセス誌「PLOSBiology」に20日付で掲載されている。

ガラクトースはグルコースとともにさまざまな生物の栄養源。だが、細胞内のガラクトースを計測する方法が限られていることから、その代謝には不明な点が多く残されている。

研究チームは1細胞レベルでガラクトースの量を計測するバイオセンサー「GALDAR」を開発した。これを用いて糖代謝を分析すると腸幹細胞がガラクトースやグルコースを取り込まないことを発見している。

またGALDARはガラクトースだけではなく、グルコースの摂取についても間接的に測定するツールとして有用であることが示唆されている。

研究グループは「ガラクトースやグルコースを細胞内に取り込むトランスポーターは糖尿病治療薬の標的の1つであり、今後、新たな治療薬の開発や探索への活用が期待される」と説明している。