鹿島は躯体（くたい）部分に低炭素型コンクリート「ＥＣＭコンクリート」とカーボンネガティブコンクリート「ＣＵＣＯ-ＳＵＩＣＯＭショット」を活用したＣＵＣＯ－ＳＵＩＣＯＭドームの試験施工を完了した。国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構（ＮＥＤＯ）グリーンイノベーション基金事業の一環として開発しているもの。多様なドームの構築が可能なＫＴドーム技術に両材料を用いている。これら工法で建築した環境配慮型のコンクリートドームは世界で初めて。

ＣＵＣＯ－ＳＵＩＣＯＭショットで二酸化炭素（ＣＯ₂）を吸収するにあたって、本体より小型のドームを内部で膨らませて、ＣＯ₂を効率よく吸収するともに、必要なエネルギーを減らせる新手法を採用した。

鹿島は「ＥＣＭコンクリートとＣＵＣＯ－ＳＵＩＣＯＭショットを用いたことで、従来の吹付けコンクリートと比較し、材料由来のＣＯ₂の排出量を７割削減できた」と評価。「引き続きＣＯ₂削減や固定、吸収技術の開発に取り組み、カーボンネガティブを実現することで、脱炭素社会の実現に貢献したい」としている。