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「市村学術賞」に東工大の西森秀稔特任教授 量子アニーリングの創出や量子シミュレーションへの貢献が高く評価

公益財団法人市村清新技術財団は8日、市村学術賞に東京工業大学の西森秀稔特任教授の「量子アニーリングの創出と展開」を選出した。来月19日に帝国ホテル東京の本館2階「孔雀の間」(東京都千代田区内幸町)で贈呈式と記念祝賀会が開催される。

量子アニーリングは多数の解の全てを同時に表現して、その中から最適解を選ぶもの。この方式を用いた装置が世界各地で利用され、社会課題の解決に向けて実証実験や実装が進んでいる。

量子アニーリングの創出やその展開を世界でリードしてきた点や近年の量子シミュレーションへの貢献が評価された。

ほかにも功績賞に東北大学の林雄二郎教授、大阪大学の石黒浩教授、九州大学の安達千波矢教授が選ばれた。貢献賞に横浜国立大学の北村圭一准教授、東京工業大学の安井隆雄教授、大阪大学の古賀大尚准教授、京都大学の谷口雄一教授が選抜された。

市村賞は、リコー三愛グループ創始者で実業家の市村清の発案により、公益財団法人市村清新技術財団が主催する科学技術分野のアワード。科学技術の進歩とその果実としての産業の発展を対象として、産業分野、学術分野で多大の貢献を為した個人またはグループを表彰するもの。主催者である財団の設立趣意から、日本国内の産業力強化に資する観点が重視されていることが特徴となっている。