文教速報デジタル版

BUNKYO DIGITAL

文教速報デジタル版

BUNKYO DIGITAL
医工計測技術で優れた業績「中谷賞」受賞者決定 大賞に理研の岡田康志氏を選出 世界最高速の超解像蛍光顕微鏡などが評価

中谷医工計測技振興財団は、第16回「中谷賞」の受賞者を決定した。医工計測技術分野での技術開発に優れた業績をあげた研究者らをたたえるもの。大賞には理化学研究所の岡田康志生命機能科学研究センター細胞極性統御研究チームチームリーダーが選ばれた。他にも2人が奨励賞を受賞している。

岡田氏は世界最高速の超解像蛍光顕微鏡を実現したことが評価された。これまで見ることができなかったウイルスや細胞内小器官など、微細構造の動態を生細胞中で観察することを可能とした。細胞状態の一細胞解析への応用という新分野も開拓している。

他にも光学顕微鏡を用いて神経回路の3次元的な接続様式を明らかにする礎を築いた九州大の今井猛教授と新型コロナウイルスの世界最速の非増幅遺伝子検査法の導出に成功した理研の渡邉力也主任研究員が選出された。

中谷賞は医工計測技術分野における技術開発の飛躍的な発展に期待して、優れた業績をあげたまたは独創的な研究をしている研究者を表彰しているもの。授賞式は22日にマンダリンオリエンタルホテル東京(東京都中央区日本橋)で開かれる。