日本スポーツ振興センター(JSC)は17日、事故防止のための研修施設「冬山前進基地」(富山県中新川郡上市町)の使用を中止すると発表した。今年5月に実施した建物傾斜状況の調査と地震被害時に実施する「応急危険度判定の基準」に基づいたところ危険と判断されたという。
JSC国立登山研修所は、登山における健全な発展と登山事故防止のため、登山指導者養成の研修事業、安全な登山に関する情報提供、登山研修の施設提供を行っている。
近年、自然志向や健康志向の高まりと相まって、登山だけでなくスポーツクライミングやトレイルランニングなど、様々なジャンルで登山に親しむ機会が増え、登山スタイルも大きく変容している。
一方、警察のまとめによると、令和4年度の山岳遭難事故件数は1961年以降で最多となっている。登山研修所では今後とも、登山の一層の普及発展と山岳遭難事故防止のために取り組むこととしている。