首相官邸
政府は20日、政府の司令塔機能を担う防災庁の設置を検討する「防災立国推進閣僚会議」の初会合を官邸で開いた。石破茂首相は「政府一体として本気の事前防災を進めてまいりたい」とし、世界一の防災大国にすると力を込めた。
防災庁では首都直下地震や南海トラフ巨大地震、富士山の噴火など今後想定される災害に向けて万全の備えをする。2026年度の同庁設置を見据えて、来年1月から防災施策の方向性と必要な組織体制のあり方を議論する有識者会議を発足させる予定。
会議では、こども家庭庁が災害時に子どもの居場所づくりの指針を作成すると公表。心の回復のための遊び場や学習スペース設置などを手引きに盛り込む考えだ。三原じゅん子・こども政策担当相は「子どもの視点からの災害対策を進めることが必要である」としている。
坂井学防災相は閣議後の会見で、災害時に調理設備を備えた「キッチンカー」や住居として利用できる「トレーラーハウス」を提供するための登録制度や災害対応を指示する「防災監」を設置し、「次なる大規模災害の発災を見据えて、防災立国の構築に向けた取り組みを進めていく」としている。