阿部俊子文科相
阿部俊子・文部科学相は文部科学省が活躍する若手研究者を選定する「ナイスステップな研究者」に選ばれた女性が全体10人のうち2人のみであったことについて、17日の閣議後会見で「女性研究者を増やすことは重要な課題だ」と述べた。
文科省は毎年、社会課題に関わる研究や国内外で成果を還元している学者をナイスステップな研究者に選んでいる。過去にはノーベル賞受賞者で京都大学の山中伸弥教授や名古屋大学の天野浩教授も含まれた。
今年は京大の高山和雄講師や東京大学の坪山幸太郎(つぼやま・こうたろう)講師、信州大学の久富隆史(ひさとみ・たかし)教授ら10人が選ばれた。そのうち、女性は理化学研究所の藤代有絵子(ふじしろ・ゆかこ)ユニットリーダーと東大の佐々田槙子(ささだ・まきこ)教授のみだった。
阿部文科相は「女性人材を増やすためには女性が活躍できる環境を実現することがまさに重要」と話した。「出産や育児により研究を中断した後も円滑に現場に復帰できる環境整備、ロールモデルとの交流の機会を若者たちに提供していくなどの支援を行っていく」と状況改善に意欲を示した。