環境省
環境省は11日、進めるべき里海づくりを検討する有識者会議の初会合を開いた。里海のある環境の保全や資源の利活用などを目的としている。これまで実施してきた里海作成の成果や課題を踏まえて、戦略を練りたい考え。議論の結果は来年度以降に取りまとめられる予定だ。
委員は大学教授やNPO法人の理事、省庁職員など15人で構成される。神戸大学の内山雄介教授が座長に選任された。
環境省は里海を人手が加わることで、生物多様性と生産性が高くなった沿岸地域と定義する。里海づくりとは、環境保全と資源の利活用、ステークホルダーとの連携を目的とした取り組みと定める。課題として「豊かさ回復と水産有用種の減少」を提示。里海の保全と再生、創出や資源の利活用、好循環などに関する4つの提言を掲げた。
委員からは「環境省が目指すべき里海づくりを人々に周知できていない」という指摘や「いつの時代のような海にしたいのかを明確にすべき」といった声が上がっている。