わが国次世代主力ロケット「H3」4号機が11月4日午後、鹿児島県種子島のJAXA宇宙センターから打ち上げられた。搭載する防衛省のエックスバンド防衛通信衛星『きらめき3号』の切り離しは予定通り行われるなど、打ち上げ作業は成功した。「H3」は昨年3月に初号機の打ち上げに失敗したが、その後徹底的な原因究明を図るなど、対策を講じて2,3,4号と立て続けの打ち上げ成功を成し遂げた。
□弾道ミサイル発射情報を瞬時に確認可能
今回衛星軌道に載った防衛省エックスバンド防衛通信衛星の愛称は『きらめき』の3号機。ちなみに、このニックネームはわが国の叡智を結集した〝天空を美しく光り輝く〟衛星という意味が込められている。1号機は2018年4月、2号機は17年1月にそれぞれアリアンロケット、H‐ⅡAロケットによりそれぞれ天空に打ち上げられた。
民間の資金や手法を活用したPFI方式で、同省が整備・保有・運用する防衛用の通信衛星。防衛省が保有・運用する通信衛星ということで、有事では防衛省が主体的に使用することが可能。通信の大幅な高速・大容量を実現していることから、短時間での映像などのデータの伝送が可能で、弾道ミサイル発射情報を瞬時に確認できる。
同衛星で使用しているエックスバンドは、降雨などの影響などを受けにくい。