２０２５年に東京で初開催される聴覚障碍者の国際競技大会「デフリンピック」の象徴となる大会エンブレムのデザインが決定した。大会エンブレムのデザイン案は、国内で唯一の聴覚障害者・視覚障害者のための国立大学である筑波技術大学の学生（総合デザイン学科を中心とした産業技術学部の学生）が制作。９月３日に東京都パラスポーツトレーニングセンターにて行われた「２０２５年デフリンピック 大会エンブレムをえらぼう！～中高生によるエンブレムデザイン投票グループワーク・発表イベント～」で、都内中高生の投票により決定した。

デザインが選ばれたのは、筑波技大産業技術学部総合デザイン学科４年の多田伊吹さん。①人々の繋がりを意味する「輪」をテーマとした、②デザインでは、デフコミュニティの代表的なシンボルである「手」を表し、デフリンピックを通して競技と話題に触れ、互いの交流やコミュニティが「輪」のように繋がった先には、新たな未来の花が咲いていくことを表現。花は桜の花弁をモチーフとした―という。

また、多田さんは、デザインが選ばれたことを踏まえて、次のようにコメントした。

「今、ほっとして驚いている気持ちでいっぱいです。まず、私に投票してくださった皆様に感謝申し上げます。ありがとうございます。

このデザインは、デフリンピックの特徴を、どのように表せるのかと考えた時に、すぐ、手の形を思いつきました。それをどんな風に表現するか、悩みに悩んで、やっと閃いて作ったものですので、それを皆さんに選んでいただけたことが嬉しいです。本当にありがとうございました」