文化庁の有識者会議
文化庁は10日、漫画やアニメ、ゲームなどの振興を検討する有識者会議を開いた。それらと産学連携の拠点となる「メディア芸術ナショナルセンター」の設立を検討している。19日に今日の議論などをふまえた内容を取りまとめる予定。
センターではコンテンツの収集や保存、専門人材の育成、調査研究などの機能を果たす。新たに作られる拠点には、人とものが集う場所であることやデジタルデータの保管、海外対応支援などを専門家らは求めた。
会合ではNPO法人アニメ特撮アーカイブ機構(ATAC)と一般社団法人日本アニメーター・演出協会からアニメや特撮の活動と課題をヒアリング。同機構はアニメの原画などが場所不足で廃棄されていることが課題と指摘した。両者は研究機関や関係者との連携や社会的認知の向上が必要だとしている。
ATACの座長も務める庵野秀明委員は「資源は限られるので、優先順位を考えないといけない」と説明した。「振興拠点として啓蒙する必要はあるが、保存を優先して価値を検討した後に影響力のあるものを世に出していく必要がある」とコメントした。