厚生労働省
政府は27日、2024年版厚生労働白書を公表した。「こころの健康と向き合い、健やかにくらすことのできる社会に」と「現下の政策課題への対応」の2部構成となっている。特集では令和6年能登半島地震での厚生労働省の対応を挙げた。
白書によると、能登半島地震では死者245人、重傷者320人、軽傷者980人に上る被害がでた。厚労省の震災への対応として、発生2日後には2000人の職員を派遣し、被災者を守るための体制の整備や物流支援を行ったと報告している。長引く避難生活による生活環境の悪化から、二次避難の取り組みが重点的に行われたという。
こころの健康について、20年には精神疾患を有する外来患者はおよそ586万人に上ったとした。一方で、メンタル面に対するリスクが国民から重視されつつあると指摘。厚労省の調査では、過去20年間で「精神病を引き起こすようなストレス」を危険視する人が、3倍に増えたとしている。
厚労省は「自らのこころの健康とともに、隣人のこころの健康にも留意しつつ社会生活を営むことが、私たちに必要なことのひとつだ」と評価している。