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経産省・文科省、博士の民間就職を促進する検討会を開始 採用しない企業の半数「マッチングがうまくいかない」

文部科学省

経済産業省と文部科学省は26日、博士人材の就職を支援するために民間企業と大学、政府が取り組むべき内容を議論する検討会の初会合を開いた。経産省によると、博士を採用していない企業は約8割に上り、そのうち採用希望があってもできていない企業はおよそ4割。両者のマッチング支援が求められている。

検討会は課題として、採用意欲のある企業が効率的採用を実施するための事項と博士課程のある大学が就活支援で行うべきことの2点とした。来年3月にそれらをまとめた手引き・ガイドブックを作成する予定となっている。

経産省の調査によると博士を採用しない企業の52.6%は、その理由に「マッチングがうまくいかなかったため」を挙げている。その一因として、就職サイトや大学からの進路が少なく、ミスマッチが生じやすいとされている。

検討会で委員長を務める新潟大学の川端和重副学長は「ドクターが民間企業でどれだけ活躍しているかというとパッとしないというのが今の状況」と説明。ラストワンマイルの委員会だと思っていると強調し、「学生や企業の人にどのように伝えていくか、どのような形であったら伝わっていくかを考えたい」と力を込めた。