国立研究開発法人防災科学技術研究所(防災科研)は、㈱TBSテレビ、TBS・JNN NEWS DIG合同会社、ゲヒルン㈱との間で、地震に対する社会の認知力と防災力の向上につなげことを目的する地震計の観測データの利活用に関する相互協力協定を新たに締結した。
協定に基づき、防災科研の強震観測網による揺れのデータをTBSテレビ、NEWS DIG合同会社、ゲヒルンに即時配信し、関東大震災を引き起こした大正関東地震から100年となる9月1日から、NEWS DIG合同会社とゲヒルンがそれぞれ運営するスマートフォン用アプリケーションで、日本全国の今の揺れをリアルタイムに可視化する強震モニタの提供を開始する。
防災科研は、日本全国に強震観測網(※1)を運用して地震による強い揺れのデータを観測し、常時リアルタイムに取得が可能な観測点でのデータを用いて、日本全国の今の揺れを可視化するWebサービスの「強震モニタ」を公開している。
TBSテレビは、災害に対する注意喚起や現場取材に基づく災害報道を行い、特に大規模な地震発生時は生放送で解説委員や担当記者等の解説を交え、余震をはじめとするさらなる災害に対する注意喚起を国民に対して生放送で広く行っている。
NEWS DIG合同会社は、ニュースサイトやアプリ「TBS NEWS DIG Powered by JNN」(TBS NEWS DIG)を運営。地震等の災害発生時や災害の恐れが高まっている時に、24時間365日のライブ配信サービスや災害に関するニュース、避難情報など防災に関する情報を国民に広く発信している。
ゲヒルンは、アプリ「特務機関NERV(ネルフ)防災」を開発・運営し、ユーザーの位置情報をもとに情報を最適化し、緊急地震速報や地震・津波等の気象庁防災気象情報を国内最速レベルで配信している。
地震の揺れの様子を直感的に捉えることができる強震モニタの利活用の幅を広げることで、地震発生時の適切な行動や、平時の地震防災意識の向上により一層活用できると期待される。防災科研で開発された強震モニタに対し、TBSテレビ、NEWS DIG合同会社、ゲヒルンが報道・メディアとして、アプリや放送等の多様な情報経路でのデータ利活用方法を検討するため、2022年12月に4者での共同研究を開始した。
この共同研究のもと、強震モニタに用いている強震指標値(強震モニタデータ)の配信基盤の整備、強震モニタデータを用いた検証版アプリの構築と、配信基盤およびアプリの検証を行ってきた。