文化庁
文化庁はヘボン式や訓令式など複数種類があるローマ字つづりを安定させるための検討を行っている。文化審議会は社会でどの種類が使われているかを調査したところ、企業名や論文の著書名、日本人選手の登録名などでヘボン式が用いられている場合が多いと判明した。同庁はつづり方についてヘボン式を土台として検討していく考えだ。
ヘボン式は「ち」を「chi」、「つ」を「tsu」と表記し、他方で訓令式では「ti」「tu」などと書く。
文化庁の調査によると、日経225社のうち181社が、JR6社と私鉄大手16社、高速道路6社、過去の国際大会に出場した447の日本人がヘボン式を使っていた。一方、論文の著者名はほとんどがヘボン式であったが、訓令式や判断できないものもあった。
また、長音符号について、「¯」(マクロン)を使っていることが大半。他にも代表者名に「Ohno」など「h」を用いたり、「Oota」のように母音を並べたりする書き方もあった。符号には山型(^)も使われるが、定着していないことから「デバイスで表しにくく、海外との交流で使いずらいため、それ以外を検討したほうがよい」という意見がでた。
小委員会では、音に基づいたつづり方や他言語における慣用、どのような場面で生かせるものなのかも新たな論点として加えられている。