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文芸団体、ハラスメント「把握していない」が半数 委員「線引き困難」「皆が使える電話窓口が必要」 文化庁

文化庁・芸術家等個人の尊厳ある創造環境向上のための文化芸術団体の機能等に関する検討会議

文化庁は24日、文化芸術団体に求められる機能や取り組みに関する検討会を開き、取り組むべき課題の一つとしてハラスメント対策をあげている。ハラスメントについてアンケートをとった。半分以上の団体が対処方針を「定めていない」としている。

同庁は6月18日~7月7日にオンラインで調査を実施。文化芸術関係134団体を対象とし、58団体から回答を得た。

過去5年間の具体的事案の有無を尋ねると、パワー、セクシュアル、出産・育児などに関するハラスメントについて「把握していない」が最多の26件。「あり」と答えた団体は、パワーハラスメント、セクシュアルハラスメント、出産・育児などに関するハラスメントの順で多い。

相談窓口の有無を質問すると24件が「あり」としたが、ハラスメントを相談対象としているのは12件であった。事案が発生した際の対応は、「顧問弁護士などに依頼」「事務局が調査を実施」「団体として知っている弁護士などを紹介」がみられた。

委員の山田秀雄弁護士は「ひどいハラスメント問題は過去と比べればよくなっているが、ハラスメントの線引きが極めて難しくなっている現状がある」と課題を指摘。日本舞台技術スタッフ団体連合会の寺田航代表理事は「地方の会員は弁護士が近くにおらず、相談相手もいないためどうしようもない。そういう人が使える電話窓口があるとよい」としていた。