文化庁・法制度に関するワーキングチーム
文化庁の著作権分科会は10日、著作権侵害を国外で行う人の処罰のあり方について議論する第一回の会合を開いた。新たな国外犯処罰の導入検討も含めて国際執行を強化し、海外プラットフォームの買収も行って海外へ正規版流通を促進したい考えだ。
文化庁によると、国内向けの海賊版サイトのアクセスは減少しているが、外国語翻訳によるサイトへの月間アクセス数は約5.3億回に上る。被害額は2019~22年までで、約5倍に伸びており、最大で2兆2020億円が推定される。
現状で海外を拠点とする海賊版サイトについて、日本語が使われているなど日本と密接な関連性が認められなければ、日本で刑事処罰をすることはできない。
委員らからは「国内犯処罰の解釈の明確化も可能であれば加えてほしい」という意見がでた。また、「例外的であっても国内で受信していれば、処罰対象にしてよいのではないか」といった指摘があがっていた。