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疾患予防に寄与 研究力向上に向けた中間とりまとめ 国の健康・医療戦略に反映 文科省

文部科学省

文部科学省の委員会は18日、生命現象を解き明かして疾患の予防などに役立てる「ライフサイエンス研究」の向上に向けた考えの中間取りまとめを行った。新たなライフサイエンス研究構築のためには「基礎研究、人材育成、研究基盤からなる基盤力の強化などに取り組む必要がある」と記されている。このまとめは国の戦略にも反映される見込み。

委員会はこれからの研究のあり方として、基礎研究の根幹をなす「Curiosity」、最新計測を可能とする「Methodology」、不可欠なニーズへの対応「Mission」の3テーマが融合する必要性を示した。政府に対して適切な支援策を講じる必要性を指摘している。

文科省は「最も重要な視点は基礎研究と人材育成、研究基盤の3要素からなる基盤力」とし、成果を社会実装につなげていく観点や地域のライフサイエンスなども大切だとしている。

会議で有識者からは「企業との人材交流は大切だが、寄付を活用ということは難しいので、共同研究に改めるべき」「研究者倫理の件にも言及するべき」などといった意見が出ていた。強い特許をとる必要性に関する記載も欲しいという声も上がっていた。

取りまとめられた内容は、国の健康・医療戦略に反映させていく方針となっている。