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研究者の流動性・安定性を議論 ポスドクのキャリアパス支援を検討 文科省

文部科学省の「研究者・教員等の流動性・安定性に関するワーキング・グループ」

文部科学省は12日、研究者や教員の流動性と安定性について検討する会議を開いた。若手研究者らのキャリアパスを支援するための方策を検討するために、論点整理の案をまとめた。

おおむね40歳未満の有期雇用研究者やフェローシップで受け入れている研究者をポストドクターと定義し、彼らが切磋琢磨しながら能力を高め、安定的な生活ができるキャリアパスを目指した議論が行われている。

案では、課題としてポスドクのキャリア支援として、産学官のポストの求人情報の紹介や企業経験を積ませる取り組み、支援を行うメンターの配置などがあげられた。

そうした課題を踏まえて今後の文科省に求められている取り組みとして、若手研究者に対する費用の重点的配分やキャリアパス構築の施策が必要だとした。具体的にはすでに、各機関で行われている「研究スタートアップ経費の支援」や「外部資金による若手雇用」「若手研究者向けの重点的な研究費措置」「メンター制度の創設」などが求められるとした。

委員からは「テニュアトラックを改めて見直す必要がある」や「若手の状況を把握できないうちに、制度を決める側にいってはいけない」、「一本道の働き方は抵抗のある若手学生が多いから人が集まらない」という意見がでた。