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文科省、内陸で発生する地震の調査を議論 地震活動データや歴史資料などで分析

文部科学省

文部科学省は4日、内陸で発生する地震の調査観測について検討する有識者会議を開いた。地震の新たな調査観測についてまとめた素案を議論した。これまで評価しきれていなかった地震データを調べ、地震度予測地図の作成など防災に生かすことを目的としている。

文科省の地震調査研究推進本部(地震本部)はマグニチュード7程度以上の地震を発生させる主要活断層帯を評価公表してきた。だが、新潟県中越地震(M6.8)や平成の能登半島地震(M6.9)などM7未満でも大きな被害が相次いでいたことから、ひとまわり小さい地震の評価も行い、対策に生かすために観測のあり方を検討してきた。

文科省は、地震の長期予測手法を高度化するための方法として「地震観測網により得られた地震活動データ」「歴史資料の調査に基づく地震活動の履歴」「活断層で発生した地震の調査などの情報」などを使って調べていく必要性を指摘している。

委員らからは「地表面のデータに関する記述もほしい」や「今の歴史地震学だけではなくて新たな知見を得ることが重要」「測地と測量データを文章に盛り込むべき」といった意見がでた。

文科省は今回の意見を踏まえた修正を行って、内陸で発生する地震の新たな調査観測に関する案を取りまとめて公表するとしている。