環境省の専門員会は30日、今後5年間の環境分野の重点課題などを記した「環境研究・環境技術開発の推進戦略」の素案を作成した。6月にパブリックコメントを実施し、7月に取りまとめて環境大臣に答申される見込み。
この戦略は今後の国の研究開発や課題設定に生かされる。新たな推進戦略案には、環境をめぐる政策動向や目指すべき社会像、重点的に取り組むべき環境分野の研究・技術開発などについて4章から構成された。
新たな重点課題として「環境・経済・社会の統合的向上」や「ネット・ゼロ、循環経済、ネイチャーポジティブの同時解決」、「グローバルな課題の解決及び国際協調・国際競争力の強化」が掲げられた。
専門委員会は「全体的にうまくまとめられている」と評価。一方で、「統合領域だけでなく各問題において、連携を図ることが必要」とし、「途上国の環境へインパクトがあるという観点も範囲としていく必要がある」と指摘した。