文教速報デジタル版

BUNKYO DIGITAL

文教速報デジタル版

BUNKYO DIGITAL
核融合科学研究所がHelical Fusion社と連携グループ設置 HTS導体とマグネットを研究

核融合科学研究所(NIFS)は、商用核融合炉を開発する「Helical Fusion」とヘリカル型核融合炉の実用化に向けた研究開発を行う産学官連携研究部門「HF 共同研究グループ」を設置した。超高温伝導マグネットに関する実験を行い、持続可能なエネルギー実現に向けた一歩を踏み出していく。

ヘリカル型核融合炉は、核融合反応に必要なプラズマを磁場を用いて閉じ込める方式の融合炉だ。特徴はプラズマを外部のコイルで作られた磁場だけで安定に長時間閉じ込められる点にあり、定常的に稼働する核融合発電炉を実現させるために極めて重要だという。

グループは高温超伝導(HTS)導体とこれを用いたマグネットの研究をしていく。HTS導体は、ヘリカル型核融合炉用に使えるマグネットに要求される特性に合致しており、この設計・製作・試験を実施してヘリカルコイルへの適用可能性を探求していく。

NIFSは「世界最高水準の研究活動を通じて核融合科学の進展に寄与し、広く科学技術の基盤形成に貢献することを目指したい」としている。