海外における日本食レストランの概数(農林水産省資料より引用)
農林水産省は、海外における日本食レストラン数の調査結果を公表した。
調査は、現地で「日本食レストラン」として扱われている店舗等を対象に行われた。具体的には、各国・地域において、①現地ウェブサイトや電話帳、ガイドブック等で「日本食レストラン」として紹介されている店、②現地で「日本食レストラン協会」のような団体が組織され、これに参加している店、③現地日本人会、日本商工会議所等で「日本食レストラン」として扱われている店、④ ①~③以外に、各在外公館において「日本食レストランとして認識されている店(例:ジェトロにおける日本食レストラン数調査結果等)が調べられた。
2025年の海外における日本食レストランは、前回調査(2023年)から約6000店減少し、18万1000店となった。
各地域の店舗数をみると、アジアは約11万2400店で、中国における経済停滞の影響等により、約9600店減少している。
北米は約2万9400店、欧州は約1万9200店で、前回調査時から横ばいで推移。
中南米は約1万5300店で、日本のアニメ等の影響による日本食需要の増加等により、約2400店増加している。
大洋州は約2800店で、訪日旅行者の増加に伴う日本食需要の増加等により、約300店増加した。
中東は約1600店で、健康志向の高まりによる日本食需要の増加等により、約300店増加している。
アフリカは約800店で、食の多様化による日本食需要の増加等により、約110店増加している。
また、国・地域別にみると、中国が約6万3500店で最も多く、次いで米国が約2万6360店、韓国が約1万9800店、メキシコが約7430店、台湾が約7100店で続いている。
日本産農林水産物・食品の更なる輸出拡大に政府をあげて取り組んでいる中、海外における日本食レストランの店舗数は、日本食・食文化の普及状況を把握する観点から重要な指標となる。今回の調査結果は、今後、日本食・食文化の海外展開を推進していく際に利活用される。