日本弱視斜視学会、日本小児眼科学会、日本視能訓練士協会の3学会は2日、若者が急に発症する内斜視について、対策などを盛り込んだ提言をまとめた。
「内斜視」とは片眼が内側によって、ものが二重に見えたり立体感がつかみづらくなったりする症状。提言では、その発症にスマートフォンの見過ぎなどの関連性が考えられるとした。
そのうえでこうした症状が出ることを防ぐため、
・スマホなどは目から30cm以上離して使い、少なくとも30分に1回は30秒以上休憩を取ること
・遠くのものがダブって見えるなど見え方の異常を感じたら、早めに眼科を受診すること
・2歳未満の子どもはデジタル機器の使用を控え、2~5歳は短時間の視聴にとどめること
といった対策に取り組むよう訴えた。
急に内斜視を発症した人を対象にした同学会らの研究によると、「16歳をピークに中高生で発症頻度が高いこと」や「デジタル機器を長時間視聴していた人が時間を短縮するなど対策を行うと、全体の80%で目の角度に効果が見て取れたほか、うち6%が治癒したこと」などがわかっている。