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新種の介形虫「ホベツシセレイス・オオタツメアイ」 北海道で化石発見 熊本大など

ホベツシセレイス・オオタツメアイのイメージ画像(提供:田中源吾准教授)

熊本大学の田中源吾准教授とむかわ町立穂別博物館(北海道)の西村智弘学芸員の研究グループは、小さな甲殻類「介形虫」(かいけいちゅう)の新種の化石を発見したと発表した。中生代(約2億5000~6600万年前)に生息した介形虫の新種が日本で見つかるのは初めて。

介形虫は大きさが0.5~1ミリ程度の微小な生物。淡水から海水までのほとんどの水域に生息し、岩石や砂地、泥のような水底に暮らしている。これまで、新生代(約6500万年前~現代)と古生代(約5億年~約2億5000万年前)の間の中生代からは、ほとんど介形虫が発見されてこなかった。

グループによる調査で、北海道の地層から651体の介形虫の化石が見つかり、そのうちの6個体が新種と判明した。新属・種だった1体を「ホベツシセレイス・オオタツメアイ」と命名した。穂別地域の地質調査を行った故・大立目謙一郎教授にちなんでいる。属名にあたるホベツシセレイスは、近縁種「シセレイス」と穂別町からきている。

ほかに見つかった5体は「シセレラ・エゾエンシス」、「シセレロイデア・ヘトナイエンシス」、「ハプロシセリデア・マエダアイ」、「シセレイス・ホッカイドエンシス」、「シセレイス・キムン」と名付けられた。

田中准教授は「今回の発見によって、白亜紀の日本列島を含めた西太平洋の沿岸域に固有な介形虫相が生息しており、植物プランクトンに富む栄養が豊富であったことが考えられる」と紹介した。今後は仮説を検証するとともに、精度の高いかつての水中の深さの推定につなげていくとしている。