エレキハゼ(提供:小枝圭太助教)
琉球大学の小枝圭太助教と佐藤真央産学連携研究員らのグループは、新種のハゼ「エレキハゼ」を発見したと発表した。沖縄県沖合の水深100~300mにある太陽光がわずかに届く「トワイライトゾーン」に未発見種が数多く生息している可能性を改めて示した。日本魚類学会が発行する学術誌「イクシオロジカル・リサーチ」に掲載されている。
エレキハゼは琉球大卒業生の平坂寛氏が釣りによって採取。沖縄島(沖縄県)と八重山諸島(同)近海の水深210m地点で獲れたという。体長は約8センチ。ヒレに鮮やかな黄色の帯があり、頭部や背面に黄色の斑紋があることが特徴だ。
人気漫画「ドラゴンボール」シリーズに登場するスーパーサイヤ人のような見た目をしていることから「ヴァンダーホルスティア・スーパーサイヤン」という学名が付けられた。和名は放電しているようにも見えることからエレキハゼとしている。
小枝助教は「沖縄のトワイライトゾーンには未発見の種や希少種が数多く生息している可能性が高い」とし、「今回の発見を入り口に、多くの方に魚や分類学に関心を持ってもらえたら嬉しい」と述べている