全国医学部長病院長会議(AJMC)は先月末、2024年度大学病院の経営状況を公表した。全国にある81の国公私立大学病院の経常利益が、508億円の赤字であったとしている。早急な対応がなければ国民の健康や福祉に影響がでる恐れがあると警鐘を鳴らした。
42の国立大学病院で286億円、8の公立で91億円、31私立で131億円。支出費目は24年度と比較して、医薬品費が14.4%で最も多く増加。診療材料費14.1%、委託費11.4%と続いた。
AJMCの相良博典会長は「各大学病院の経営は、これまで以上に厳しい状況になっており、特に物価高騰および賃上げへの対応に伴い経営状況は悪化し、大学病院本来の機能を維持していくことが困難な状況に陥っている」と総括している。